株式会社サイバーセキュリティクラウド|「DIGGLE」導入の決め手は、予実管理の業務フローにそった設計思想と手厚いサポート体制。

導入の背景

  • 表計算ソフトによる予実管理で業務が担当者に属人化してしまっていた。
  • 上場に際して組織が拡大/細分化したことで各部の状態を細かく把握することが困難になり、見込の精度に課題があった。

「DIGGLE」選定の理由

  • コストと機能のバランスが良い。
  • カスタマーサクセスによる、迅速かつ丁寧なサポートがある。
  • 業務フローや事業部との連携を考えて設計されている。

サイバーセキュリティクラウドは「世界中の人々が安心安全に使えるサイバー空間を創造する」 この理念を掲げ、世界有数のサイバー脅威インテリジェンスとAI技術を活用した、WEBアプリケーションのセキュリティサービスを全世界に向けて提供するサイバーセキュリティのリーディングカンパニーです。

 少数精鋭の経営管理本部の中で川村さんは予算編成、開示資料作成の他、ISMSやJ-SOXの対応など多岐にわたりバックオフィス業務を担当している。今回は、川村さんに予実管理体制や抱えている課題、「DIGGLE」導入の背景を伺った。

正しく予算の未消化を把握し取締役管理本部長が予算を再配分

最初に経営管理本部の予実管理体制を教えてください。

川村: 会計システムはfreeeを導入しています。予実管理業務は上司の倉田(取締役 経営管理本部長)と二人三脚で行っています。また、経理チームとはしっかりと連携しながら予実管理業務に取り組んでいます。

倉田さんと川村さんはどのように役割分担をなさっているのですか。

川村: 私が月次予実を取りまとめと差異の原因を調査します。稟議も管理しているので、あがってきた稟議にはすべて目を通しています。そのため、freeeに計上された実績と見込が乖離するということはほとんどありません。

月次予実はこれらの情報、つまり予算とfreeeの実績、稟議を見込情報として予実管理シートに取りまとめます。時々発生する原因不明の予実ギャップは、都度事業部にチャットで問合せをして予実シートにコメントを記します。

倉田はそのシートから予算の余りを把握して、各部署からあがってくる追加予算申請に対する予算割当の判断を行います。

当社では、財務会計と管理会計を極めて近く一致できるように管理しています。経理は同じ部署で近くにいるので、計上時にどの部門に計上すべきかと迷ったときなどはすぐに相談を受けることができます。

予実ギャップを把握できる「体制」を整えることが大切

実績と見込が乖離することはほとんどない中で、発生してしまう見込違いはどういうケースなのでしょうか。

川村: 予実がずれやすい科目はAWS(Amazon Web Serviceの略。Amazonの提供するクラウドプラットフォーム)のように従量課金のサービス利用費用と広告宣伝費、採用費ですね。AWSなどは利用している開発チームのエンジニアも気が付かずに通信量があがってしまった、これは見込をよみきれないケースのひとつです。

採用費もコンサバティブに見込を作っていたら、想定以上に良い人材に巡り会えて予算をオーバーしてしまうことがあります。

あとは、科目に限らず一括計上するものと勘違いして稟議があがっていて、計上のタイミングで按分計上だったというケースもあります。

これらの発生の事前予測は難しくても、発生時にすぐに把握できる体制を整え予算の再配分ができるようにしておくことが大切です。

予実管理業務のスケジュールは月次でどのように組まれていますか。

川村: 経理の月次決算は5営業日。そこから、私が2日程度で予実管理シートを取りまとめます。だいたい月初7営業日までに倉田に提出します。取締役会が毎月9−10営業日に開催されるので、それまでの2日で倉田が予算の余りの再配分を検討し取締役会に臨みます。

スプレッドシートではできなかった脱属人化

川村さんが予実管理業務を行う上で重要視している点を教えて下さい。

川村: 2つあります。内容面と運用面。内容面とは、月次差異と着地見込を早く正確に把握できること。着地見込を誤ってしまうと投資意思決定の間違いにつながります。また、着地は開示の必要性につながります。

運用面とは誰が見てもわかって、誰が触ってもできることを指します。これまではこれができていませんでした。スプレッドシートで予実管理を行っていると、私以外の人がパッと見で予実差異や着地見込がわからない。また、予算シートに手を入れることができません。

「DIGGLE」を導入した背景はまさにここです。先程、2営業日程度で予実シートを作成している、また、稟議の情報に目を通しているので見込の精度が高いと話しましたが、来期以降はこのやり方が無理になってくると思いました。これまでは倉田と私がほぼすべての取引を把握することができていましたが、スプレッドシートが属人化してしまっており、また、上場して組織が大きくなり、(組織の)細分化が進んだため、状態の把握が難しくなってきました。このような状況で、早急にツールを入れて一般化する必要性を感じたのが「DIGGLE」導入の最大の理由です。

 「DIGGLE」の導入は定型化された業務フローと手厚いCS

「DIGGLE」に決めた理由を教えてください。

川村: いくつか相見積もりをとりましたがコストと内容のバランスが最も優れていました。そして、迅速かつ丁寧なサポートだった点も評価しました。

脱属人化をするために業務フローを変えることで経理担当への負担が増すことや、事業部への展開が不安でしたが、「DIGGLE」は業務フローと事業部を巻き込んだ運用を考えられて設計されている点も非常に安心できました。

経理チームにかかる負担とはどういう事が考えられますか。

当社では、勘定科目と取引先で予実管理をしています。取引先はどんどん増えますよね。「DIGGLE」には予算ごとにIDを使って予実管理を行うことができます。このIDをつかって予算と実績をグループ化すればよい事がわかりました。経理に取引先が増えるたびに会計システムに項目を増やして貰う必要がなくなります。

また、各部署にレポートを開示しコスト意識を高めてもらう狙いを持っています。「DIGGLE」のCS(カスタマーサクセス)が手厚くサポートしてくれ、社内提案を一緒に並走してくれている点も良かったです。

経営管理本部 管理部 部長 川村総一朗様

見込と連携した正確な予測を実現したい

ありがとうございます。一方、DIGGLEに望むことは何でしょうか。

川村: とにかく素早く見込情報を吸い上げて正確な予測を把握するために、電子稟議で承認されたら自動で見込に反映されるようにしてほしいですね。現在、当社は稟議システムの自動化にも取り組んでいます。電子稟議の完全導入が完了するまではPDFをベースに、1人の経理担当者がその業務に集中して漏れがないように管理しています。予算と稟議(見込)を「DIGGLE」の予算IDでつなぐことで、経理担当者に聞かないとわからない状態を脱したい。当面は運用フローでカバーすることになりますが、「DIGGLE」にはこれらワークフローシステムとの連携を期待しています。

「DIGGLE」を導入して、私がスプレッドシートで行っている2営業日での予実管理実現を、誰がやってもできるようにして、属人化を防ぎたいです。これからもサポートよろしくお願いします。

取締役 経営管理本部長 倉田雅史様からのコメント
「事業成長する中で『DIGGLE』によって事業部を巻き込んだ全社的な予実管理体制を目指しています。予実管理の重要性は上場後にますます増しており、開示や意思決定に大きく影響します。予算は当てに行くものではなく、早く正確に状況を把握して打ち手をたてることが大事だと考えています。そのために必要な機能が『DIGGLE』には備わっており、一例をあげると、科目設計を財務科目に縛られず柔軟に行える点が気に入っています。『DIGGLE』の活用によって、よりレベルの高い予実管理体制の構築が実現できると期待しています。」