導入事例|予実管理クラウド DIGGLE

2022/05/17

株式会社ZUND|経営財務チームのリソースが限られる中、「DIGGLE」を使って集計や分析をスピード化

これまでの課題

  • 発生している費用の予実差異を、突き詰めることが必要だと全社に意識付けしていきたい。
  • 営業部の部長・課長に権限を委譲する中で、予実管理の見える化を徹底したい。
  • 店舗単位で、自律的に予算を組んで、業績にコミットさせることにこだわりたい。

導入による効果

  • レポート機能を用いて、店舗ごとの予実差異をスピーディに把握し、部長陣と数値を見ながら議論し、そのまま全社への指示ができるようになった。
  • 会計システムから出力した実績データを投入するだけでレポートが作れるため、そのままエグゼクティブサマリーの一部として活用できるようになった。
  • 「DIGGLE」による集計・レポーディングで、月次資料の作成・確認の工数が削減された。
  • 予実差異が見える化されたことで、より戦略的な意思決定に時間を使えるようになった。

今回は関西を中心に全店直営店で「ラー麺ずんどう屋」を展開し、今期も積極的に店舗展開をしている株式会社ZUNDの事例をご紹介します。お話を伺ったのは、同社で取締役CFO兼CSOを務める足谷一洸さんです。

足谷さんは2020年4月に同社執行役員、2021年7月に同社取締役に就任し、その後2021年10月より「DIGGLE」をご利用いただいています。同社が当時抱えていた課題や、「DIGGLE」を使ってどのような効果を感じているかなどをお話しいただきました。

株式会社ZUND 取締役CFO兼CSO 足谷 一洸氏

予実管理に対する社内の意識付けに課題意識があった

――「DIGGLE」を導入される前、ZUNDの予実管理周りではどのような課題があったのでしょうか。

限られたリソースで、いかに予実管理の重要性を社内に伝えていくかというところに課題がありました。

当社は大企業ではないので、どうしてもリソースの課題を抱えています。少人数かつ店舗ビジネスということもあり、それなりの規模の経理・財務業務をやらなければいけません。仕訳を切ったり、サプライヤーへの支払業務、給料支払など通常業務だけでも手一杯です。そこに、コロナウイルスの影響による特殊業務(給付金申請など)や私が主導した全社のコスト改善プロジェクトが加わり、リソースはだいぶひっ迫していました。

このような中でも予実管理には、真剣に取り組んでいました。しかしながら、予実分析表を作るまでで手一杯でした。

私が参画する前までは、月次は締めて眺めて終わりで、差異要因をトラッキングして、アクションまで落とし込み、振り返りをするところまで手がついていませんでした。

当社はもともと営業が強く、以前はイケイケドンドンでやっていたところもありました。しかし、飲食業界は、コロナ禍ということもあり特にしんどい思いをしています。こうした中で、着任後は「この費用って本当に適正なのか」「今まで当たり前に使っていたけれど、これは本当に当たり前のコストなのか」と突き詰めていく必要がありました。しかし、本部サイドと営業サイドとの間には温度差がありました。発生している費用の予実差異を、突き詰めていくことが必要なんだと営業や生産を巻き込んで意識付けしていくことが、着任後に手を付けるべき施策の一つでした。

――社内の文化を変えていく中での導入だったのですね。

もともと「DIGGLE」を導入する前から、不採算店の閉店など徹底的に全社のコストを抑えていくための構造改革をやってきました。構造改革が一段落した後で、それまで私を中心にトップダウンでやっていたことの権限をどんどん営業部の課長・部長に委譲していきました。そして、予算の権限を渡す代わりに「自分の庭は自分で綺麗に手入れしてもらう」ことを求めていきました。ただ、それを実現するためには、彼らが自分たちの行動の結果を自分たちの目で見られるようにする必要があります。「DIGGLE」の導入もそれを実現するための一つの施策でした。

以前は、全社の数字がこれぐらいだから、そこの店はこれぐらいにしようと一律でモデルPLとの対比で予算を作っているところがあったのですが、実際は店ごとにそれぞれ状況が違います。たとえば繁華街の店舗とロードサイドの店舗だと、もはややってることがまるで違うといってもいいぐらいなんです。売上に対する家賃比率も違えば、お客様が一番来る時間も単価もまるで違うので、同じ数字になるわけがないんですよ。ですから予算もその店舗ごとにきっちり作っていくようにしていきました。過去の実績をしっかりとコロナ前のデータまで追って、それに基づいて予算を組んで、業績にコミットさせることにこだわってやってきました。

この取り組みの中で「DIGGLE」を知ったとき、店舗ごとの予実差異を見える化するためのツールになるという確信がありました。

「DIGGLE」導入により、全社的な予実管理への意識付けに成功

――現在、どのように「DIGGLE」をご利用になっているかを教えてください。

レポート機能を用いて、店舗ごとの予実差異を把握し、部長陣と数値を見ながら次月はどうしていこうかと議論し、全社に指示をするための題材として活用していますね。

役員と全部長が集まって話す経営会議があるのですが、そこでは店舗段階営業利益と本社費配賦後の営業利益目標を下回るところに関しては全ての費目を報告させています。目標を上回る店舗であっても、各費目を見たときに、基準値と比べて上回っているところがあればその要因を説明させるなどしています。基準値を超えているということは、店舗に来てくれているお客様に迷惑をかけていることもあるので、徹底させています。

部長陣は、「DIGGLE」を見て報告が必要な部分を事前に把握しやすくなっています。加えて、私は該当箇所を「DIGGLE」で元帳までたどっていくのですが、それがバックチェックにもなっています。結果的に、部長たちもコストの予実差異に対する意識が高まっています。

大企業の子会社とはいえ、かなりの裁量を与えてもらっている中で、自立した経営をしていくためには、部長たちが自ら予実 差異を確認・改善していく動きは必須なので大変助かっています。

――冒頭に触れていただいたリソースの問題に対して、「DIGGLE」が寄与できている部分はありますでしょうか。

会計システムから出力した実績データを投入するだけで、レポートが作れるという意味では大変役に立っています。

データを入れた「DIGGLE」をそのまま見せればある種のエグゼクティブサマリーになります。細かいところも追えます。たとえば販管費は販管費で見ることもできるし、「なぜここはこうなっているのか」と思えば、そこをドリルダウンして開いて追うこともできます。そういった意味では、補足資料を経理に作成してもらう手間も省けていますね。

ちなみに、導入する前まではずっとエクセルで1店舗1シートで予実管理をしていました。積極的に出店して店舗数も増えているので、1店舗につき1シートの運用では、もはや限界がきていました。エクセルって、どうしてもシートを編集していると、誰かがミスをして数式がずれるなどが起きてしまいますよね。加えて、シート数の多さがミスの発生確率を上げてしまいます。

資料を作るときに、50シートとか60シート、場合によって100シートぐらいあるような状態では、ミスも起きますし、そのチェックも含めて月次資料を作るのにも時間がかかります。「DIGGLE」があれば、月次資料の作成・確認の工数も一定削減することができます。

また、CFOという立場で考えると部長陣が報告してきた予実差異のバックチェックをする作業工数も減っています。今は特定店舗の特定費目の予実差異が大きければ、それを「DIGGLE」上で一発で見に行けるので「なるほど、あの稟議で上がってきたものか」と自分の中で咀嚼できます。それまでも自分で元帳を見に行って調べることも多々あったのですが、エクセルで管理していたときよりも楽になり、より戦略的な意思決定に時間を使えるようにもなっています。

――賞与算定でもご活用を検討いただいているそうですが、その話も伺えますか。

今までの賞与制度は一般的な企業と同じで、全社の目標値としている予算と役職に基づいて配分が機械的に決まるだけでしたので、そんなに大変ではありませんでした。ただ、今は賞与制度を2つに分けていて、従来のものに加えてもう1つ、さきほどお話しした「自分の庭の手入れは自分でしなさい」という、課長や部長が自分の担当する予算をしっかり達成できているかを基準とした賞与ができました。そちらは人によって大きく変動します。

従来の賞与制度だけであれば、エクセルで作業しても苦ではありませんでしたが、今回、新しい制度までを含めてエクセルでやろうとすると、かなり人的ミスの可能性が上がるんじゃないかなっていうところがあって、どうしようかと言っていたんです。この件について、DIGGLEのカスタマーサクセスの担当者とうちの経理部長がやりとりしてくれて、私がやりたいことをどうすれば「DIGGLE」で実現できるか話し合ってくれているんですよね。

もちろん「DIGGLE」にもいろんな機能の制限があるので、やりたいことが100%ストレスなくできているわけではないのですが、要望に対してどうすればできるかっていうところを手厚くやってくれているのはかなりいいですね。パッケージを売って終わりではなく、その後のアフターサービスにも力を入れてくれているので、とてもやりやすいです。

今後は配賦周りの機能の充実に期待

――今後、DIGGLEに期待することを教えてください。

当社であれば、本社費の配賦やセントラルキッチンのコスト配賦は非常にやりづらいです。今はその部分はエクセルで計算したものを取り込んでいるので、将来的には、システム上で完結できるようになってほしいと思います。一口に管理会計といっても企業や業界によって必要な機能がまったく違うはずです。今はDIGGLEの担当者が飲食ビジネスについて理解のある方なので、要望もあまりこちらから説明しなくても分かっていただけるんですけど、おそらく全員がそうではないと思います。担当者が変わった途端、全然分からなくなってしまっては困るので、業界別にサポートするチームみたいなのができるといいですね。

こういうサービスを必要としている会社って、どちらかというと超大手の会社っていうよりは限られたリソース、限られた時間でいろんなものを作らないといけない企業だと思うんです。以前の当社と同じように、税理士に丸投げしている会社って世の中にごまんとあるはずなので、そういう企業に管理会計に真面目に取り組むことの素晴らしさを伝えていただけたらいいなと思います。


足谷 一洸 氏プロフィール

株式会社ZUND 取締役CFO兼CSO
慶應義塾大学経済学部卒業後、大手自動車メーカーで経営企画財務領域に従事。その後、トリドールホールディングス経営企画室にジョインし、M&A•海外子会社のPMI・子会社経営改革など幅広い領域で活躍。2020年4月に株式会社ZUND執行役員CFOに就任、同社の構造改革を主導し飛躍的な業績改善に貢献。2021年7月より取締役CFO兼CSOとして、積極的な店舗展開など同社の成長戦略を担う。


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